長寝大夢(ちょうしんだいむ)
~人間は長く大きな夢に寝る~
―曇鸞大師の言葉―
人間はいろんなものに迷うのですが、一番深く迷うのは、自分に対する信頼というものなのです。「理想主義」というものの根底にあるものは「自己信頼」です。
そして、その「自己信頼」というものは、どこまでも「大夢」、つまり、自分に夢を見ているのです。
人にかけた夢というものはすぐに覚め、破れるのですが、自分にかけた夢というのは、なかなか自分では覚めないのです。まさに「長寝大夢」です。
自分の人生を振り返ってみれば、ずっと自分に夢を見続けてきたのです。自分に夢を見続けてきたがために、人生の本当のことを見落としてきたのです。
(元九州大谷短期大学長・宮城顗)